日々是妄想

よろずジャンルなオタクの掃き溜め。地雷もないが節操もない。

2015年私的ベスト 少女小説編

今年は現時点で読了本80冊と学生時代並に読めました。
過去最高に仕事忙しかったのにおかしいな。休日返上で仕事してた先月がいちばん読書量多いってどういうことだ。

久しぶりに量読めたのはよかったけど、9割方少女小説に偏ってしまったのは反省。
今年の初めに「浪漫邸へようこそ」を読んでハマってから、ずーっと少女小説読み漁っていた。
仕事が手につかない勢いでハマった作品も複数あったので、ランク付けはできないけど特にはまったものを思いつくままに。

  • 浪漫邸へようこそ

浪漫邸へようこそ ~花開く日~ (ルルル文庫)
あきさんのイラスト+大正時代のお嬢様+書生さん(風)医学生というあたりに惹かれて手に取った本。
指先がかすめるだけで息の詰まるような胸のざわめきがあって大好きです…!
おっとりしているけど芯のある紗子も穏やかだけど紗子に害のある人間には冷酷な一面を見せる伊織さんも素敵なんだ。医学生で知的な伊織さんが武道に秀でているというお約束設定もときめく。
いちばん最高なのは弟くんですが! 頭が良くて姉思いな弟最高。

  • 隠れ姫いろがたり

隠れ姫いろがたり -紅紅葉- (ルルル文庫)
新刊は電子書籍待ちで未読です。今年ナンバーワンだったのであっさり2巻で終わってしまうのさびしい。
庶民育ちのお姫様は王道っちゃ王道ですが、窮屈なお姫様暮らしに反発するでなく受け入れよう理解しようとしている純子が健気で可愛い。
理登さまはただひとこと、めちゃくちゃ好みでございます。この作品が好きなのは偏に理登さまが好きだからです。

  • 幽霊伯爵の花嫁

幽霊伯爵の花嫁 (小学館ルルル文庫 み 4-1)
サアラが最高。
「見目麗しい殿方とのときめき」と「少女の成長」が少女小説の2大柱だと思っているのですが、サアラは最初から完成されていてむしろまわりを翻弄して成長させるという異色の主人公でした。
「完成されていた」を言い換えると「どうにもならないほど壊れていた」になるところが最高です。
ジェイク様との関係も、無愛想なジェイク様にぐいぐい迫るサアラ…と見せかけてサアラがジェイク様に惚れているわけでもなかったり、なんだかんだラブラブだったり、つかみどころがなくて楽しい。
この2人の愛情表現が暴力的なところも堪らない。サアラのみならず感化されたのかジェイク様までどんどん暴力的な愛情になっていくのが幾度目かの最高。
さらにエリオスも最高に素敵なのですよ! ちょっと私の好みからは外れてそうなのに可愛くてたまらない。

  • シンデレラ伯爵家の靴箱館

シンデレラ伯爵家の靴箱館 彼方の乙女は愛おしき (ビーズログ文庫)
シンデレラ伯爵家の靴箱館 偽りの乙女は時をかける (ビーズログ文庫)
シンデレラ伯爵家の靴箱館 荒野の乙女は夢をみる (ビーズログ文庫)
シンデレラ伯爵家の靴箱館 仮面の乙女は真を歌う (ビーズログ文庫)
シンデレラ伯爵家の靴箱館 小さき乙女は神を知る (ビーズログ文庫)
シンデレラ伯爵家の靴箱館 恋する乙女は雨を待つ (ビーズログ文庫)
表紙絵が素敵なので全部貼っちゃう。
最新刊は未発売なので当然読んでいませんが、現時点で最新の5巻とかもうさいっこうですアラン様が。
これまでのところ1巻完結で魔術がかけられた靴に魅入られた乙女を救う、というのが基本のお話で、魔術に魅入られてしまった弱さをもつ女の子たちが最後には前を向いて進んでいく姿が毎回素敵で、少しの切なさを孕みつつあたたかい気持ちになれる良作です。良作なのです。
お話の横糸となる魔術師との闘いも、大人しいエデルと真面目すぎるアラン様の遅々として進まない関係もたいそう素敵なのです。
とってもいいお話なのにすべての要素が「アラン様最高www」に持っていかれてしまうのは甚だ遺憾なのですけど、でもこの作品の魅力を語るにあたりアラン様の最高っぷりは外せないんだよな…
見目麗しい名門伯爵家の跡継ぎで、伯爵家の経営する靴店のオーナーとしても非常に有能。生真面目で潔癖な仕事人間ゆえ女性扱いは不慣れだけど従業員と真摯に向き合う理想的な経営者。なのに! 何故エデルを口説くときだけ壊滅的に最高な言語センスになってしまうんだ! エデルを口説くとき以外は本当に格好いいからなお困る。理想の公達と残念変態は同居できるという新たな発見をもたらしてくれました。出会いのときの無愛想さにエデルと一緒に引き返したくなったけど踏みとどまって本当によかった。
ほんと、この面白さ読めば絶対わかるから、ぜひ読んで! 損はさせない! ただし公共の場で読むのはおすすめしない!

  • 首の姫と首なし騎士

首の姫と首なし騎士<首の姫と首なし騎士> (角川ビーンズ文庫)
ときめき要素控えめ、王位継承を巡る謀略メインのお話なので私は好きです。大好きです。
猪突猛進主人公が苦手なので、趣味は書庫籠りで思考に没頭する傾向にあるシャーロットはたいそう好み。没頭する上マイナス思考なのでシリアス展開の6巻以降はだいぶ暗くなるけど。
シャーロットの王族としての意識も、首なし騎士との信頼関係も、通して読むと徐々に確実に育っているのがわかって面白い。
ときめき要素は控えめだけど主従萌え、色恋以前の信頼関係萌え、首筋に刃を突き付けて愛を語る関係萌えを拗らせている身にはたまらん過ぎて、特に6巻は発狂しかけた。
首筋に刃を突き付けて愛を語る関係萌えは比喩でもいいけどもっと直接的な意味で、例を挙げるなら必要とあらば撃ち殺せと約束しているロイアイとか「ご免なあ、乱菊」のギン乱とかそういうのです。
切りのいいところまで行ってるとはいえ、新刊が2年間音沙汰なしってなかなかしんどい。


あとは「桜乙女と黒侯爵」「おこぼれ姫と円卓の騎士」も好きです。
おこぼれ姫は今まさに読んでいる最中なので上に挙げなかったけど、首の姫が大好きだった私がハマらないわけない感じがすごくある。レティ大好きだし兄様方もよい。今のところ騎士様に萌えを見出してないので、デュークにハマるかどうかが境界線だな。