日々是妄想

よろずジャンルなオタクの掃き溜め。地雷もないが節操もない。

鵺の碑

空に鳥のほうの鵺が変換できなかった。

私、ぜったい邪魅の雫についてブログ書いているはずなんだけど。ご飯も食べずに夢中で読んでその勢いでブログ書いてたら出かける時間になってご飯抜いたまま部活に行った記憶あるもん。
14年の間にブログ引っ越したり整理したりしたから、どこかのタイミングで消したのかな。見当たらない。

ともあれ鵺読み終えたので感想書きます。

※ ネタバレあり

今回は「何も起きていない」から憑き物が薄いし、関口くんも体調が良く安定しているから、めちゃくちゃ読みやすかった。
京極堂シリーズは徹頭徹尾エンタメだから読みやすい小説ではあるけど、視点人物によっては読みにくいから……邪魅とか……
中禅寺さんも終始お仕事モードで舌鋒柔らかめ。
京極堂って呼んでたのに、なんか影響されて中禅寺さん呼びになってしまう。

憑き物が薄くて読みやすいけど、しっかりぞっとするところはぞっとした。
築山さんが引き摺られて堕ちたところ、こちらまで引き摺られてこわかった……
ここまでを寝る前に読んだ日の夜にめちゃくちゃ怖い夢を見てしまい、寝る前にこの本読めなくなってしまったほど。
寒川さんや木暮さんは怖くて宿屋の親父は怖くないというのも何なんだろうね。信仰の方向が違うだけなんだけど。
一口に信心といっても「なにか良いもの」を漠然と感じているか、強烈にどこかの道へ誘われるように感じているかで全然怖さが違う。
本当に違うのかな。2つは同じ信心で、私が結果だけ見て良いものと怖いものに分けているだけなのかもしれない。

科学を信仰してはいけない。
信仰した瞬間、それは科学ではなくなる。
自分は否定的なものの見方をしている、陰謀論を頭から信じたわけではない、と思っていても、陰謀論のフレームの中に囚われている。

緑川さんめちゃくちゃ好き。フラットで。
たんに学友というだけではあの3人全員と関わり合いになることないと思うので、なにか知り合うきっかけがあったのだよね?
中禅寺さんと一番関わり深そうに見えるけど今回ほとんど会話がないし、専門でいうと関口くんが一番近そうだけど関口くんを通して知り合ったという感じでもなさそう。
今後もご登場願いたいです緑川女史。

読み終えて思い返すと、久住さんの創作ノートと中禅寺さんの信仰論でトリック全部明かされてたな。
この無駄のない無駄な長口舌、京極堂シリーズ読んでるって感じ!